ニューヨークひとり旅の洗濯事情

随分以前になりますが、とてつもなくハードワークながらも充実した毎日を送っていた広告代理店勤務時代、9月に時期をずらした夏休みをとってニューヨークにひとり旅に行ったことがあります。


海外へのひとり旅!! しかもエキサイティングシティ・ニューヨーーク!

ドキドキとワクワク、冒険の気配がしますよね。


なんですが、実は学生時代からの友人がニューヨークに住んでいて、そのアパートメントに居候しながらのひとりニューヨーク体験だったので、正確にはひとり旅とは言えないかもしれないですね。

けれど、友人は子育ての真っ最中だったのでわたしにかまっている暇がなくて(笑)日中はひとりでニューヨークの街を満喫する日々でした。

友人のアパートメントは、マンハッタンのど真ん中。もともとはいわゆる雑居ビルだった建物で、それぞれのフロアを手作りで居住用に改装していました。友人宅は2階を全面ぶち抜いてシェアハウスにしていました。もともとダンスフロアだったらしく、四隅に装飾的な円柱が残っていたり、ミラーボールがそのままになっていたりで、なかなかにクリエイティビティあふれる感じ。

そんな住居なので、トイレを改装した狭ーいシャワーブースがあるのみで、日本のように洗濯機を置くこともできません。よくアメリカ映画などを見るとアパートメントに地下にランドリールームがあったりしますが、そういう場所もありませんでした。


2週間ほどの居候生活。荷物をコンパクトにするために衣類は最小限しか持っていかなかったので、当然お洗濯する必要がありました。さて、洗濯機もなければ干すためのベランダすらない場合、ニューヨークでどうするかと言うと、ランドリーショップ(?ショップなのかな?)に持ち込むんです。

日本のクリーニング店と違って、普通のお洗濯をしてくれるお店があるですねー。びっくりしました。


ランドリー店ではそれぞれの店舗専用のでっっっっかいバッグが用意されていて、それを購入するらしいです。で、その店のロゴ入りバッグに押し込むだけ押し込んで持ち込むと、きれいに洗って乾かして、畳んだ状態でまたそのバッグにきっちり詰めて返してくれるんです。

居候している身としてはできることをお手伝いしなくちゃですよね。わたしはお洗濯担当として頑張りました。みんなの分も合わせて詰め込んだバッグを抱えて、ほんの2ブロックほど先のランドリー店まで持ち込むわけですが、これがまためちゃめちゃ重いんです。

確かバッグ1つの重量で料金設定があった気がするんですが、限界ギリギリまでギュウギュウに押し込んでいるので、たぶん30キロ以上あったと思います。


欲張りすぎたサンタクロースさながら、地面に引きずるほどのでっかいバッグを背中に背負って、ちょっと歩いては休み、また担いではちょこちょこ歩くという、かなり危なっかしい状態(笑)

マンハッタンのど真ん中をよろついきながら横断歩道を渡りきった時、背中のバッグが突然ふわっと軽くなったんです。

あれ?って思って後ろを振り返ると、めちゃめちゃ背の高い外人さん(というか逆に地元民だけど)の男性がバッグを一緒に持ってくれていました。そして、ウインクして言いました。


「そこのランドリー店でしょ? オーケー、ゴーゴー」って、多分そう言ったと思う、英語で。


見知らぬニューヨーカーと一緒に洗濯物を担いで歩くマンハッタン!

これをエキサイティングと言わずしてなんとする?(笑)


で、1ブロックほど一緒に担いでくれて、ランドリー店の前でそっとバッグを下ろし、ニューヨーカーのお兄さんは「はばないすでー」と手を降って歩き去っていきました。

それはもうカッコよかったですね。後ろから「さんきゅう」って繰り返しましたよ、ほんと。


これってホテルに宿泊していたら経験できなかったことだし、忘れられない思い出です。


ひとり旅だけどひとりじゃない。そんな「ひとりLIFE」の楽しさはこういうところにありますよね。

ああいう人がアメリカのグッドメンなんだろうなあ、見習いたいです。


ところで、さすがアメリカだわ〜と思ったことをおまけで教えちゃうと、ランドリー店では容赦なくグルングルン回るでっかいマシンで化学洗剤と熱湯で強力に洗われ、熱風でガツンガツンに乾かされた洗濯物は、笑っちゃうほどバリンバリン状態で戻ってきました(笑)


わたしのソックスはベビーソックスかって思うほど、可愛らしくミニミニサイズに縮んでいました。アメリカ人のソックスにどういうわけかよく穴が空いている理由がわかった気がします、ふふ。


そんなこんなのニューヨーク・マンハッタン居候の夏休み。

楽しかったな、また行きたい街です。


ほんと、ひとりって最高にステキ

読んでくれてありがとうざいました*さり*






ひとり好きのひとりLIFE

「ひとり」って決して「孤独」じゃない。好きなことを好きなときに好きなように。自分の気持ちに素直に生きる。だから「ひとりって素晴らしくステキ」