古時計が13時を打つ時「トムは真夜中の庭で」フィリパ・ピアス

なにかのきっかけで遠い昔に読んだ物語をふっと思い出すことがあります。

それはなにか懐かしい香りのような、それでいて捕まえようとするとふわっと逃げてしまうような、こころのどこか忘れていたところにしまっておいた記憶。
ひとつ思い出すと、次々と記憶の奥からおぼろげな姿で浮かび上がってきます。

読んだ本が手元にないのですぐに再読できないことが悔しいのですが、先日メトロポリタン美術館の記事で「クローディアの秘密」を思い出し、それに続いてこの「トムは真夜中の庭で」の不思議な記憶が蘇りました。


夜中に古時計が13時を打つのを聞いたトム。そこにあるはずのない美しい庭園で出会ったひとりの少女との物語です。

主人公のトムと一緒に不思議な体験がどうなっていくのか、ドキドキしながらページをめくりました。行ったこともない英国ヴィクトリア朝の庭園がどんなものだろうと想像を膨らませたものです。



知らないことについての想像力ほど、自分自身を膨らませて自由にできるものってないですね。
今回、映画やドラマ化もされていたことを知って、これは観なくてはと思いました。


児童書って子どもの時に読むより(それも大事だけど)おとなになってから読むと、自分のこころの中にピュアな部分があったんだって見つけることができて、とってもおすすめです。


本はこころの栄養です

読んでくださってありがとうございます

*さり*

ひとり好きのひとりLIFE

「ひとり」って決して「孤独」じゃない。好きなことを好きなときに好きなように。自分の気持ちに素直に生きる。だから「ひとりって素晴らしくステキ」